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東京都立大学  大学院都市環境科学研究科 建築学域

博士前期課程プロジェクト研究コース1720204月入学)

Theme

計画的・技術的観点からみた地域密着型古民家活用システム

 

 里地里山とは,奥山と都市の中間に位置し,集落とそれを取りまく二次林,それらと混在する農地,ため池,草原等で構成される地域概念です。こうした里地里山は国土の約4割を占めており,これまで,農林業に伴う様々な人間の働きかけを通じて,その環境が形成・維持されてきました。

 しかし,近年は農山村地域での過疎化が進み,里地里山の質の低下や消失が増加しています。こうした現状を受け,国は平成14年に「新・生物多様性の国家戦略」を策定し,日本の生物多様性の危機の一つに里地里山の危機を位置づけ,再構築に向けて重点的に取り組む方針を示しました。現在は,環境省が中心となって,里地里山の価値を見直し,保全を目指す活動が全国的に広がりを見せていますが,それらの多くは,生物多様性,環境学習の側面からのアプローチが中心であり,里地里山の新たな活用やその地域の持続的なまちづくりに繋がる取り組みは多くありません。建築学分野では,里地の集落の高齢化の状況や古民家の構造・構法に関する研究事例はいくつか存在しますが,学際的検討は十分になされていません。

 そこで,プロジェクト研究室では,構造,計画,構法,材料など多角的な視点からアプローチし,里地里山の地場産材や古民家を活用することによる,地域の活性化や福祉のまちづくりに向けた学際的研究を構想します。古民家の利活用によるまちづくりの成功事例を学び,選定した地域を対象とした調査や考察を行い,利活用方法を提案します。いずれかの分野を軸足にして,様々な方面から幅広く分析を行うことで,これまでに例のない研究成果が得られるはずです。

多幾山法子

准教授

専門/木質構造,建築振動学,建築保全再生学

竹宮健司

教授

専門/建築計画,環境行動研究,公共施設計画

角田 誠

教授

専門/建築生産,構法計画,建築利活用計画

國枝陽一郎

助教

専門/建築材料,建物解体,建築・解体廃棄物利用

穆 思逹

博士前期課程

 

Member

都市環境科学研究科建築学域の大学院生,橘高嶺くん,田口元香さん,岡本凌くんのチームが「第7回多摩の学生まちづくり・ものづくりコンペティション2021」の優秀賞とM&K賞第2位を受賞しました!

このプロジェクト研究コースの題材に関連した演習系講義での成果をまとめたものです。八王子市の恩方地区をターゲットとした里地里山活性化の方法として,空き家の改修と地域のコミュニティ形成の両立を目指した提案をしています。

https://nw-tama.jp/competition/2021-sinsakekka/

https://www.tmu.ac.jp/entrance/campus_life/activity/awards/31642.html

集合写真.jpg

 2022年3月23日(水)に無事,穆君が修了しました。おめでとうございます!

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